出会いと別れの季節
2章  儚

異変


次の日は土曜日だったので私は、高校生活初めての休日を


満喫しようと、お昼までぐっすり眠っていた。


まぶしい日の光でうっすら目を開けた私は


ケータイの着信音が鳴っているのに気づき飛び起きた。


ケータイを手にとり、画面をみる。


私は相手を確認するとすぐに通話ボタンを押した。



「もしもしっ」




「おおっ、おはよー!ユウマやで~」



「うん!おはよ~」



私は嬉しさのあまり、普段出さないような高い声をつくっていた。



「どしたん??こんな朝に・・・」



「あさぁ??いま昼やぞっ!!」



あ!!!!!大失態だ!!!!



だらしない女とか思われたかな??



「お前、今まで寝とってんやろ??」


「・・・なっ、ちゃうし!」


「嘘つけえ!!」



「嘘ちゃうもーん!!」


ユウマの受話器からこぼれる笑い声に



いちいち胸がトクンと鳴る。
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