あい、君。




「ど、どうしたんだよ…。みんなみてるって…。」


僕がアタアタしていると、鼻をすすって顔を上げた。


身長差があるため上目づかいになる。




…誘ってんのか?




「私、人見知りでクラスの子と喋れなくて…。

今日みんなで遊びに行くらしいんだけど、誘われたの断っちゃって。

…私可愛らしい性格してないから。

どうしよう。みんなに嫌われちゃったかなぁ…」


ひっくひっく嗚咽をだしている。



朝見たときとは大違いだ。




「…変でしょ。人見知りのくせに強気な性格で…。

興奮してると地がでるんだけど…平常ではどうしても…はぁ。」



「だから朝はあんなに言葉遣い悪かったんだ?」


「…そうよぉ…」



うわぁーーーーんと声をあげて泣いてしまった。






「それならさ。うちのクラスの集まりの方にくればいいんじゃない?」


それは、翼の一声だった。


え?と彼女が翼の、そしてクラスの僕たちを見ていた人たちのほうに顔をむけると


「いいよな?」


翼の声に


「いいよーーーっ!」


「一人でも多い方が楽しいもんなー!」


「それに可愛いしっ」


「ばっか、彼氏もちじゃんかよ」


などと口々に声が上がった。




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