君は俺のもの

海斗 side


海斗side


*放課後



なんとか 授業を終えて みんな教室を出ていく



俺も 机の横にかかっていたかばんを取り出し

筆箱を中に入れ帰る準備をする




目に入ったのはぶらさがっている ひよこのストラップ






―昼休み

芹那が走っていってからすぐに教室に戻ったおれは

なんとなくこのストラップをつけた



ずっとかばんの奥にあった ふざけた顔のひよこ

なんか芹那がくれたんだよな・・・





『海斗みたいだよね、これ』


いつもの帰り道

急にこいつが かばんから取り出しみせてきた



『は?どこがたよ』

『この口だよ! 怒ると唇突き出すじゃん』


といって ひよこのくちばしをつまんでる



『でねぇよ』


『でてるって!』

『んなことねぇ』


そしたら 急に ふふ と笑った芹那は



『ほら、出てるよ』



って俺の唇を 指でつまんだ




『あっ//ごめん//』


自分で勝手にしといて 恥ずかしくなってる芹那




そして



『とりあえずつけてよね!!!』



といって俺の胸に押し当ててきた


だから俺は余計に付けたくなくなって



『つけねぇよ』


って意地になったんだ―











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