君は俺のもの
「えっ?」
とちいさく声を上げる芹那
その顔は いつもよりも何倍も泣きそうな顔をしてる
なんでそんな顔をすんのかわかんねぇ
そんなに行きたかったのか?
でもべつに俺とじゃなくてもいいだろ?
期間限定のやつとか?
それならはやく行かねぇとやべぇやつだな
「もうしょうがねぇな」
俺はかばんから 1枚の紙切れを渡す
「なにこれ?」
芹那は不思議そうにその紙をうけとる
「それ、俺のクラスのやつの電話番号だから
そいつと行ってこい。 んじゃな」
おれは早口でいうと芹那に手をふり歩き出した
――はやくバイト行かなきゃ間に合わねぇし。