君は俺のもの
それからも芹那ちゃんは無言で
ただ俺の肩にもたれかかってる
芹那ちゃんから香るのは 海斗の香水―
よく聞く シャンプーの香りじゃなくて 。
俺は その髪をふわっと触る
匂いを消したい・・・その一心で。
「わっ、どうしたの?」
目をまん丸にする芹那ちゃんが
たまらなく可愛い
「髪の毛きれいだなーって」
「え// ほんと?// ありがと」
柔らかい笑顔が俺を見つめてる
だから俺も笑い返す
そしたら すこし赤くなる君の頬―
もしかして・・・なんて期待してしまう
「あそこの店、寄っていこーか」
まだ帰りたくなさそうな芹那ちゃんを連れて
さっき明かりがついたばかりの店を目指す