ひまわりの約束



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よう。
元気してるか?


今年もあの夏祭り
あるんやろ?


ならさ

今週末の夏祭りの花火大会

6年ぶりに一緒行かん?


もしいいなら
あの思い出の場所で
待ってるから…


夜の19時
待ってるから。


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「…えっ」




あたしは突然の誘いに
動揺を隠せない。



きて欲しいと
淡い願いは抱いてたけど
まさか本当にくるとは…





「あっ返信せんと…」


あたしは急いでメッセージをいれた。




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元気だよー!

夏祭り
誘ってくれてありがとー!!


わかった!!
19時ねっ!


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…よし。


返信完了。




その手は何故か
震えていた。



よくよく考えたら
これが初めてのメッセージ交換


いつもなら
あたしが喋りかけて
日向が反応するかせんか。


日向から
喋りかけてくることは
1度もなかった。


今回メッセージやけど
日向から送ってきたこと

それだけで
あたしたちの関係が
少しだけ変わったようで

嬉しかった。




「…はぁ。ふぅ…」


あたしはドキドキと
震えを止めるために
深く深呼吸をした



「…さて。今日は

いろいろ回ったし帰ろ。」




ベンチから立ち上がると
足早にその場を後にした。






日向からのメッセージってだけで
心がドキドキするなんて


思ってもいなかったけど



あたしの中に何か
新たな気持ちが
生まれたような気がしたんだ。






気持ちが揺らぐ…



グラグラと…



君は今
どんな気持ちなんかな?




そう思いを馳せて…


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