ひまわりの約束



「はいはいー。みんな席ついてー!」


森ちゃんの声が響く



「今日は今から席替えして、1時間目をスポーツ大会の話。あとは通常です。
んじゃあ右から箱回すけんみんなクジ引いてー!」



…席替えか。


後期一発目。


一番後ろになればなぁ…


「はい。葵ちゃん。」

お隣から箱が回ってきた。

「ありがとう。」

あたしは祈りを込めてクジを引いた。



…どうか一番後ろに!!



「…はぁい。みんな引いたね。んじゃあ前来て確認してー!」


…お願い!一番後ろ!



「…っ!!」



開くと紙には
16の文字


黒板に書かれた席の番号は…




右の一番後ろ!しかも奥!!


そこにははっきり16の文字


「葵ー。席どこ?」

希衣ちゃんがあたしの肩に手を置いて
黒板を見ながら喋りかけてきた。


「右後ろの奥ー!」



「やったやん!!一番前から解放!」



…よっしゃっ!!


「希衣ちゃんは?」


「あたしは…あっ!葵の2つ前!」


「おぉ!近いやん!」


「はいはい!確認したら席替えしてー!!」


みんなが一斉に席替えをする


「んと。あたしの席は…!?」


その隣にはまさかの


「…日向。席ここ?」


「あぁ。…わりぃかよ。」


「…ううん。別に。」


あたしは日向の後ろを通って席に座った。

…なんでよりによって
隣が日向なんよ…


ちょっと気まずい…


さっきだって
嫌そうな雰囲気出してたし


あの日以来
まともに喋ってない
ましてや
嫌われる始末…


…あたしは仲良くしたいんだけどな



気まずいまま授業はスタートした。



< 117 / 233 >

この作品をシェア

pagetop