ひまわりの約束





テラスの入り口にある凹んだ部分
そこに連れて行かれたあたし。



「ちょっ!ひなっ…?」

ーー…ドンっ


壁に押し付けられて
覆いかぶさる日向。



…ドクンっ



「ひなった?」


ドクンと身体に響く心


身長が高い日向を
見上げるあたしには
少しだけ恐怖心が襲ってきた。


「…お前は、、

なにがしたいんだよ。


いちいち関わってきて。



お前は煌月の隣で幸せになりゃいいんだ。」


「…っ!!」




「俺とお前はクラスメイトだろ?だからいちいち…」



「あたし。赤崎くんからの告白。断ったよ?」



「えっ…」



日向は驚いた表情であたしを見つめていた。


「…あたしは、
日向と仲良くなりたいと!

あの頃と同じようには
なれんかもしれんけど。

幼馴染として、まずは仲良くしたい…」




「…ごめん。」



「…?」


なんで日向が謝ると?


あたしの肩に顔を当てて
謝る日向。



「…俺、自分勝手だよな。



ちゃんと、
伝えればよかった。


6年前のあの日も、
8月の夏祭りのときも。


…待ってたんやろ?…ずっと。」



「…日向。

…っん…待ってたよ?

…グスっ…ずっと。

日向に会いたくて…」



日向とまた遊びたくて

日向とまた笑顔になりたくて…




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