ひまわりの約束







「…っえいっ!」


「っクソっ。カゴ動くなっての。」


「…っそれがっ。この学校流なんよっ!キャッ!」

反対側から飛んで来た
お手玉が顔を直撃。


「…っ!葵っ。大丈夫か!?」



「…っテテ。」


その反動で尻餅をついたから
顔とお尻が痛い。


ついでに


「…手がヒリヒリする」


「…とりあえず、玉入れ終わるまで
ベンチにいろ。」


「…うん。」


あたしは日向に捕まって立ち上がると
端のベンチに座った。




「…ひー!痛いー。手のひらがヒリヒリする」


転けたときに
手ついたから
こすっちゃったのかも…


当たった頬も少し痛い。


…絶対男子だ。


「…はぁ。最後のスポーツ大会なんに…」

「…葵。大丈夫か?」

「…ちょっとヒリヒリするけど。血は出とらんし。」

…大丈夫だと思う。

けど

「…綱引きには出れんかな。あれ意外と痛いし。」


「1つ出たんだし。サボってよくね?」

「…えっ?」


「ほら。行くぞ。手冷やしに。」



今度は左手首を握ると
先生にバレないように
体育館を出た。





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