ひまわりの約束
「…まぁ。
あたしも赤崎くんに告白できてないし。人にそんな言う資格はないけどさ。」
「…」
「もう12月って思ったらさ
なんかあっという間に
過ぎちゃいそうで
焦っちゃう。
このクラスは
来年の3月で終わるし
みんなそれぞれの道を歩いていく。
バラバラになっちゃうんだよ。
一緒に過ごした時間は
短いけど
濃い高校生活を送れたから。
残りの3ヶ月ちょい
悔いを残したくないんだ。」
「…凪紗。」
「…もちろん。今年中には言うよ。諦めたくないから。」
「…あたしだって。」
…諦めたくない。
仲良くなりたい
せっかく同じクラスになったんだから
「…あっ。ねぇ、確かさ、赤崎くんと日向くんって中学から一緒だったって言ってたよね?」
「うん。確かそんなこと。」
「ならさ。赤崎くんに聞いてみたら?何かヒントもらえるんじゃない?日向くんの過去に迫れるヒント。」
「…そっか。…ヒント。」
赤崎くんと日向は仲がいい。
もしかしたら
何か知ってるかもしれない。
「放課後にでもさ。誘ってみたら?」
「…んまぁ。振った後やけん。若干の気まずさは…」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ?」
「…はい。」
「頑張って誘わなきゃね!」
凪紗は笑顔であたしの背中をぽんと叩いた。
…これで日向との関係が
一歩でも前に進めたら
…いいな。