ひまわりの約束
ーーー…っぎゅ
「…葵ちゃん。辛いと思う。
空白の5年半
日向には様々なことが起きた。
葵ちゃんにも
様々なことが起きたようにな。」
「…っ」
「互いの過去を
話すときが来たんだと思う。
…お前ら純粋なんだよ。心が
だからこそ相手の気持ち探りすぎて
何も伝わってねぇって。
言葉で想い。
ちゃんと伝えろよ?
そして日向からの言葉を
しっかり受け止めんだ。
…辛くなったら
俺たち仲間に頼れ。
凪紗ちゃん、真奈ちゃん、希衣ちゃん、
俺に海人。
俺たちは葵ちゃんの味方、
仲間、親友だからな。」
「…っありがと。赤崎くん。」
あたしは赤崎くんに
抱きしめられたまま
涙を流した。
…日向の元カノが学校に居て
おいかけるように
同じ学校に来た。
あたしの顔はバレてる。
そして
この時期に
日向と接触した。
日向とどんな会話をしたかは
わからないけど
今の彼女ではないことがわかっただけでも
少しホッとした。
「…さぁ。帰ろっか。もう日が暮れよるし。」
「…っありがとね。話してくれて。あとは自分で。」
…頑張る。
距離を縮める為に。
あと残り3ヶ月ちょいの時間を
悔いなくすごすために
あたしと赤崎くんは
そのまま屋内テラスを後にして
家路についた。