ひまわりの約束
「あの時ばかりは
日向もなりふり構わず
泣き崩れてた。
またいつか会えるって
思ってたみたいだし
その時には
行きたかった高校に受かったことや
今頑張ってること
将来のこと
思い切り話したかったって
もっとママとの時間
楽しみたかった
親孝行したかったって
後悔してた。
それからかな。
本格的に
人と関わらなくなったのは
煌月くんと、
高校からの友達の海人くんは
日向の様子を察して
そっとしておいてくれたみたいだけど」
「…今でも、クラスの男子とは
あんまり関わってないかも。
赤崎くんや湖南くん以外…」
「2人は日向の過去を知ってるから
日向は友達だと言ってた。
…
お葬式の帰りに
日向は言ってたわぁ。
大切なもの、人はもう
作りたくない
誰1人として
失いたくない
なくしたときの
虚しさ
悔しさ
悲しみ
もう味わいたくない…
しんどいよ。
って。
だからあの2人は大切な人だけど
大切じゃないって無理矢理思ってるのよ。
そうやるしか
自分を守れないって…」
「…そんな。」
「…日向もかなりショックを引きずってる。
たぶん私やパパ以上に。
それとね?
…日向には大きな重荷がのしかかってるの。
難病を抱えてるから。」
「えっ…病気…?」
またまた花凛さんからの
衝撃発言に
あたしは
ショックを隠せない
…これは嘘であって欲しい…
「…日向は今
薬で症状や進行を抑えながら
治療をしてる。
でも、今はいつどうなるか
わからない状況で生活してるんよ。
余命が出てからもう2年
あと残り6ヶ月ちょいで
その期限を迎える。
正直姉の私は
手術して元気になってもらいたい。」
「…っ…っ…」
涙が止まらない
日向の過去が
悲しすぎて
それを間近で支えてあげられなかった悔しさ。
…なんでこんな
…日向ばっかりに