ひまわりの約束
ーー…ブーン
俺は千聖さんの車の助手席から
外を眺めた。
「…日向。」
「…」
「…日向は
自分の人生を歩めばいい。
好きな人がいるなら
その人を守ってやればいい。
金だけが全てじゃねぇ
勉強だけが全てじゃねぇ。
…お前はお前らしく
歩いて行けばそれでいいから
お義母さんも
そんな日向を見たがってるはずだから。」
「…自分の人生。か。」
「選択肢ならいくらでもある。
どれを選んだって
お前の人生だ。
…葵ちゃんとの関係もな。」
「…。」
「さてと。着いた。
お義父さん。もう帰ってるみたいだな。
挨拶だけするか。」
俺は千聖さんの車から降りると
一緒に家の中へ入った。