ひまわりの約束
「あっ。そういやさ。
赤崎くん。どうなったん?」
「…まだタイミングつかめてなくて…」
一瞬顔が赤くなった凪紗。
…なんか色っぽくて可愛い。
…恋。してるんだね。
「そっかぁ。でも凪紗。幸せそう。」
「遊びに誘うことは成功!イェイ!」
ピースサインで嬉しそうに言う凪紗
「おぉ!よかったやぁん!楽しんできなよ?」
「もちろん!あっ。日向くんはどうなったん?」
「…それがさぁ。
なんだか…気まずくてね。
過去を知れたこと
変わった理由を聞いて
なんか…。
どう接していいか
わかんなくて…
なんて喋っていいか…」
…言葉が見つからない。
…自分の過去よりも
日向は数倍重たい荷物を抱えていて
あたしのことを避けていたことも
大切なものを作りたくないから…
…関わらないようにしてたのかな?
「それならさ。
自分はどうしたいか
考えたら
答え。見つかるんじゃない?」
「えっ?」
凪紗はにっこりと笑った。
…自分は
どうしたいのかな。
日向との関係
これ以上悪化させたくない。
日向の過去を知って
日向を傷つけるようなことは
したくない気持ちが強くなった。
でもあたしは
日向と仲良くしたい…
日向と昔のようになりたい。
変わってしまった日向も
あたしにとって大切な人だってことには
変わりないよね?
大切な幼馴染
大切な友人
大切なクラスメイト
そして
大好きな人………
その瞬間
教室のドアが開いた。
「はぁい。ホームルーム始めるけん
ほらっみんな席ついてー。」
森ちゃんが
ダンボール箱を抱えて
教室に入ってくる。
それと同時に
みんなが席へと移動していった。