ひまわりの約束
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日曜日
日向の家の玄関
花凛さんの家に行く前
夏璃ちゃんが教えてくれた。
「…大きなお家。」
ガレージにシャッターついてるし
しかもここ
実はうちの家の向かい側の列。
日向の家は列の一番端っこだから
班も違うし
駅に向かう時も
わざわざうちの家の前を通ることもない。
だから気付かなかったわけか…
「おーい。ひなたー。」
あたしは電話を鳴らして
必死に起こす。
10時だよー?
もう起きなきゃやろー。
ーー…ガチャ
「あっ。やっと起きたー。
もう10時だよ?いい加減っ!」
携帯をコートのポケットに入れて
玄関を見ると
寝起きっぽい日向。
格好も
Tシャツにスウェットのパンツ
太ももが半分隠れるくらいの
ダボっとしたロングカーディガン。
寝癖で少しボサついた黒髪
…かっこよすぎなんですけど!!
その緩さで似合うのがすごい。
ってかその格好で寝るの寒くない??
「…ったく。朝からガチャガチャうるせぇんだって。」
「もう朝じゃないしー。
今日は勉強会なんやけん。
準備してよー。
みんな11時前にはこっち着くんだから」
「みんな?」
「そぉだよー。みんな日向の家に来るから。
場所は伝えたし。多分大丈夫。」
「つーか。なんで俺ん家なんだよ。」
「だってー。半分は日向のためだもん。」
「はぁ?なんで俺のためなんだよ。」
「…っとりあえず
みんなでレポートやるんだから!!!
早く準備してー。」
「…ったく。
わかったから
お前は中入っとけ。寒いから。」
「お邪魔します。」
あたしはそう言って
日向の家におじゃました。