ひまわりの約束



「急にどしたん。こんな朝から。。」



時計の針は8時すぎ



こんな時間に電話なんて
滅多にないんだから…


緊急なのは
何と無く察することができた。




「……あーちゃんに


大事な話あんだよ。」





「うん?何?」



「日向が……今朝……倒れた。」



「…えっ…」




あたしは来夢から発せられた
衝撃的な言葉に
耳を疑った。



えっ…?



1週間ちょい前に学校で会った時は
あんな笑顔だったよね?


あたしにちゅーなんかしてきたよね?


幸せにする約束
今からでもいい?って


なんの異変も感じなかった。

普通に笑ってはしゃいでたよ?



えっ?嘘じゃないよね?





「…混乱してると思うけど。

1時間くらい前に
おじさんから連絡あって…」




「…」



頭に来夢の言葉が入ってこない


おまけに
衝撃的すぎて
涙すら出なかった。




いつもなら涙なんて
いくらでも流れるのに…







「ずっとあーちゃんに
電話してたけど

全く出ねぇから

先に花凛さんが煌月くんや海人くん
あたりに連絡して
今病院に向かってもらってる。」



「…うん。」



頭の中でぐちゃぐちゃになる思考

言葉が出てこない


これ、現実?


夢じゃないよね?


ねぇ神様…



「とりあえず
隣町の光来苑総合病院だから。

来れるなら来て?

俺と美香はもう病院で待ってるから」



「…わかった…」



その言葉を静かに告げると
あたしは電話を切った。


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