ひまわりの約束
「ふぅ…」
いよいよ…
面会する時
あたしはゆっくり
廊下を歩き始めた。
「502号…ここだぁ。」
確かに
椿 日向の文字が書かれた
プレートが
差し込まれている
個室なのか
名前は日向だけ。
一気に現実なんだってことが
あたしの肩に重くのしかかってきた。
「…一番辛いのは、日向。
あたしが…モジモジしてちゃっ…」
ーーーガラガラガラ
「…っ!」
その時
病室のドアが開いた。
「…あっ…花凛さん。」
「…葵ちゃん。来てくれたん?」
「あっ…はっい。」
「そっか。
でも今まだ麻酔で眠ってるから…」
「…そうですか…」
「ロビーでちょっと話そうか…。」
「…はい。」
花凛さんはあたしの手を握って
5階ロビーのベンチに腰掛けた。