ひまわりの約束
闘いの前の静けさ〜祈りを〜
日向が倒れてから1週間と少し
いつの間にか
年も明けて
バタバタのお正月も過ぎ
1月最初の火曜日になった。
高校生活最後の
2ヶ月の始まりは明日から
単位認定試験も1ヶ月後に迫っている
でも今日は日向が
人生最大の闘いをする日
あたしは入院すらしたことないから
未知の世界。
日向が一番不安で仕方ないことくらい
わかってる
でも………
あたしの気持ちは落ち着く気配すらなくて…
不安と祈りで
ドキドキのまま
約束の時間を迎えたあたしは
花凛さんの車に乗り込んで
病院に向かった。
「…」
「…葵ちゃん。昨日は寝れた?」
「…あっ。…はい。なんとか。」
…本当はあんまり寝れてない。
倒れたあの日
日向はグッタリしてて
その日は目を覚ましても
きついみたいで
すぐに寝ちゃったんだ。
バイトの合間に
お見舞いには行ったけど
大した話も出来ないまま
今日に至った。
唯一安心したのは
少しだけ笑みを浮かべてたこと。
…大丈夫だよね?
…日向
「…大丈夫よぉっ!日向はそんな弱い子やない。いろんな困難乗り越えてきてるから。」
「…そうですよね。」
「…っよし。着いた。
病院入ろっか。」
「…はい。」
あたしは
不安な面持ちのまま
病院の中に入って
日向のいる病室に向かった。