ひまわりの約束






「あっ。そうやった。」


「…っぐすっ…ん?」




「…これ。俺が闘ってる時に開けて?

俺が頑張ってる時に
葵が祈れるように

俺が葵に託すものだ。


それから
もしものために書いておいた手紙も。

とりあえず
俺が手術に行ったあとな。」





「…わかった。お守りにするね。」


あたしはしっかり受け取ると
バッグに入れた。



これはきっとあたしの宝物になるはずだから…




「おっなになにぃ?」



「ちょっ。花凛見んなよ。」



「ふぅん。まぁいいや。」




「日向くん。もうすぐ時間ですよー」


ドアから看護師さんの声がした。



「…じゃあ、行かねぇと。」




「日向っ!絶対無事で帰ってきてね!!」




「おう。大丈夫だ。頑張ってくる

花凛。葵を頼んだ。」




「うん。闘いに負けないように
祈ってるけんねっ!!」


「…ご家族の方は手術室前の待合控え室でお待ちください。」




「…わかりました。葵ちゃん。行こう。」



「…はい。」


…あたしは日向にガッツポーズでエールを送ると
待合控え室に向かった。





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