ひまわりの約束
「ほら。太陽。お靴履いてください。」
「お靴いやー。だっこー。」
だだこねて甘える太陽をよそに
日向葵はお姉ちゃんらしく
ちゃちゃっと靴を履いて
足をバタバタと動かしている
太陽もさっと履いてくれたらな…
「太陽?
お姉ちゃんはもう履いちゃったよ?
あとは太陽だけ。」
「たぁちゃん。お靴。」
「ほら、お姉ちゃんがお靴はいって。」
日向葵は笑顔で
右の靴を太陽に差し出す。
「…うん。」
コクリと頷いた
太陽にあたしは笑顔で
もう片方を渡して履かせた。
「わぁ。太陽できたねー。よしよし。頑張りました!」
えへっ//って言わんばかりの
笑顔で
「だっこー。」
とねだってきた。
はぁ。まだだっこ離れはできないみたい?
弟は甘えん坊ちゃんですね…
「よいしょっと。門までね?」
あたしは太陽をだっこすると
玄関の鍵を開けた。
「日向葵。走らないっ。」
玄関を開けると勢いよく
歩き出した日向葵。
日向葵は元気いっぱいなんだから。
「太陽?ママと日向葵と歩こう?だだこねてたら空蘭ちゃんに笑われちゃうよ?」
「…いやだー。」
笑われたとこを想像したのか
半泣きの太陽。
花凛さんの次女の空蘭ちゃん。
2人より3ヶ月早く生まれてることもあって、2人よりかなりお姉ちゃんに見えるんよね。
だった3ヶ月
でも子供の3ヶ月はかなりの差があるように感じた。
「んじゃあ、歩こ?日向葵ー。おいで?」
あたしは日向葵と太陽の手を握ると
門を開けて
歩き始めた。