ひまわりの約束
「はぁふぅー。」
電車に乗ってからは
わざと話題を変えて
他愛もない会話をした後
美香とは駅で別れた。
そこから歩いて15分
閑静な住宅街にある
白い壁と木目調のブラウンが
ちょっとおしゃれな
一軒家に着いた
ここがあたしの家
3年前に
賃貸マンションから
この一軒家に引っ越してきた。
建売だったから
3人でくまなく見て
納得して決めたお気に入りのお家
あたしは
スクバから
鍵を出すと
開けて中に入った。
「ただいまぁ。」
ってママもパパも
まだ仕事やから
家には誰も居らんけど
そのまま
バタバタと階段を上がって
部屋に入る
ーードサッ
荷物を床に奥と
そのままベッドに寝転んだ。
「はぁぁ…」
日向…
…変わっちゃった…
頭にはあの頃の楽しかった
思い出がじんわりと蘇る
まだキラキラしていた
日向の姿が
目をつぶると
溢れかえってくる
「はぁ…っどうして……」
変わっちゃったの?
むかしはあんな優しかったんに
なんで…冷たくなったん?
頭の中にはなぜ?が
たくさん浮かんできて…
気づいたら
目に温かいものが
こみ上げてきていた。