ひまわりの約束




「…」




やっぱり黙ったままの日向







「あーもー!行くよっ!」





しびれを切らしたあたしは
日向の手首を握ると
無理やり教室から外に出した。




ちょっと強引だけど

こうしないと
日向は多分
一緒に帰ってくれない。








「…んだよ。」




「たまにはいいやろ?一緒に帰っても!」





あたしは日向に笑顔をみせると
手首を掴んだまま
先生に挨拶して
一緒に学校を出た。






でもすぐに日向の足取りは止まる


学校出てすぐの細い路地で




それに引き戻されるように
あたしも足を止めた。






「なぁ。…お前は何がしたいんだよ。」




低い重低音の声が

あたしの耳に突き刺さる






…何がしたい?




それは




「ん?ただ。仲良くしたいだけ。」




「はぁ。…ふざけんじゃねぇよ。」




「…っ!!」



あたしは張り上げた日向の声に
思わず手を離してしまった。







「俺は、お前と仲良くする気なんてねぇから。嫌いなんだよ。じゃあな。」





そう告げると
スタスタと歩いて行き
大通りへと消えていった…





仲良くする気は…ないんだ…



嫌い…?あたしのこと。





その場に力なくしゃがみこんだあたしの瞳からは涙がボロボロ溢れてきた。



…日向





なんで変わっちゃったの?




昔はあんなんじゃなかったのに…



牙を見せるような
冷たい人じゃなかった。

あたしを

”お前”呼ばわりするような人じゃなかった。




心を完全に閉ざしてるようで
あたしは辛かった。



避けられてる…



そう改めて感じた。







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