ひまわりの約束
〜日向side〜
ピーっ!!
サッカー部の監督さんの笛で
男子チームの試合が始まった。
俺は体育館のベンチサイドで
クラスメイトのプレーを見守る。
最初のカードは
3年対2年
前後半30分でやるらしいけど。
「…なぁ。いよいよ始まったな。」
そう言いながら
俺の隣に座った海人
メガホン片手に
「あぁ。海人はサッカー部だったから、うまくやれんだろ。」
「まぁ。もうだいぶブランクあるし、
煌月ほどキレッキレじゃねぇよ。」
ほらと海人が指差している先に
軽やかなボールさばきを見せる煌月。
あいつ球技得意だからな。
バスケもサッカーも
ハンドボールもバレーも
やらせれば
部員並みに出来ていたっけ…
「日向は、いつ出んの?試合。」
「まぁ、許可は出てるから、後半からでも。1試合なら平気だ。」
「それならよかったよ。これで全員参加できるな。」
「フルサイズのコートの1/4だからな。多分いける。」
全力疾走で走る必要もねぇし
なんかあっても
一応のものは持ってきたけんが
大丈夫だろう。