ひまわりの約束
ーーー…
その日の放課後
俺は姉貴の花凛と待ち合わせする
駅前ロータリーの真ん前の屋根下で
花凛を待っていた。
旦那へのプレゼントを俺が選べとさ。
「…ったく。花凛のやつ。」
花凛は
俺より7つ上
実の姉
でも初めて会ったのは
小6の冬休み
その時に実の姉が居るなんて
言われても受け入れられなかった。
だから最初はよそよそしかったけど
仲良くなるために
名前で呼ぶようになって
今じゃ友達みたい
姉貴感がなくなっちゃった。
初めて会った時
姉貴は19歳だった。
しかも花凛は結婚してたし
妊娠5ヶ月の妊婦
俺には衝撃的で….
もうおじさんなのかと
マジで思ったのを覚えている
まぁおかげで
可愛い姪っ子ができたけど。
「おまたー。日向。」
「おせぇよ。花凛。」
「ごめん。トイレ混んでたから。」
花凛は手を合わせて謝ってきた。
「んで?何買う気?」
「誕生日なんやけど、ネクタイか…」
「とりあえず、デパート行きゃいいやろ?」
「ここあたりあんまり詳しくないから、道案内よろしくね。」
そう言って
俺の腕に捕まってきた花凛。
旦那いてもこれかよと
突っ込みたくなる
「はぁ。外ですんなっつったろ?」
「いいやん。はぐれんため。」
「…ったく。行くぞ。花凛。」
俺は花凛に腕組みされまま
駅直結のデパートへ向かった。
まさかこれが
あとあと大変なことになるとは…
気づいていなかったんだ。
〜日向side end〜