ひまわりの約束
「…っそんな睨むなよ。怖ぇだろ?…ほら。葵ちゃんびびってるし。」
あたしをかばうように肩をさすってくれた赤崎くん
「…はぁ。まぁ誰だっていいわ。とりあえず、言っとく。彼女いねぇし、多分誤解を招いた美人の奴は俺の姉貴だから。ったく。みんなして勘違いすんなよ。」
かなりお怒りモードの日向は
机にバンッと手をついて話すと
そのまま教室を出ていってしまった。
「…」
空気が重苦しくなる
「…ごめんね。あたしがこんな話したけん。」
真奈が立ち上がり
涙目になりながら話すと
凪紗が背中をさすりながら
座らせた。
「いいのっ。真奈だけのせいじゃないから。誤解させる行動をした日向も悪い。」
女の子がたとえお姉さんでも
腕組んで歩けば
何も知らない人は
カップルだと思っちゃう。
そんな行動をしてる日向も悪いんよ?
真奈はあたしのために話してくれただけなんに…
「…ったく。ごめんな?
真奈ちゃんも葵ちゃんも
…あいつ、悪気はねぇから。」
赤崎くんは
申し訳なさそうに頭を下げると
日向を追いかけて教室を出ていった。