ひまわりの約束
〜日向side〜
誰だよ。あんなガセ流したの
俺は頭冷やすために
屋内テラスに出た。
昼休みだっていうのに
ここはいつも誰一人居なくて…
空は雨模様だが
気分を変えるには
ここが一番だ。
「…はぁ。なんだよ。ったく。みんなして勘違いすんなよ。」
ただ花凛と一緒に居ただけだろうが。
花凛が美人なのは俺も承知
仲良しすぎるのも
俺にとっては普通。
腕組んで歩くのも
外では拒否してるけど
海外育ちの花凛はお構いなし。
あの日もすぐに離せと拒否した。
「なぁ。あんな怒んなくていいだろ?」
その声に俺は後ろを振りかえった。
「…んだよ。煌月か。」
「お前、本当に花凛さんとの関係を
誤解させるような行動したのか?」
「あぁ?ただ俺は
花凛があの日は旦那に
誕プレ買うからついて来いって
言われて一緒にいただけ。」
「…ならそこまでキレなくていいだろ?
葵ちゃんも真奈ちゃんも
みんなびびってるし。
どんだけ
葵ちゃんを突き放せば気が済むんだ。
葵ちゃんを怖がらせて
離れさせようとしてんだよ。
そこまでする必要あんのかよ。」
「そこまでしないと
俺は正気でいられねぇよ。
辛いんだよ。
これ以上踏み込まれたら。」
「…っ。お前まだ。」
「あいつらには…悪かったよ。
ただガセがあんな広がってる状況が
気に食わなかっただけ。
そして
あいつらに花凛の話をしたことに
腹立っただけ。
関係ない奴に俺の話はすんな。」
あいつに花凛なんて存在は
知らなくてもいい
むしろ黙っとくべきだと思っていた。
あいつは俺がひとりっ子だって
思ってたはずだから
余計に混乱させるような話は
するべきじゃねぇんだよ。