ひまわりの約束
〜日向side〜
1部の模擬店も
大盛況
終了30分前には完売!
前の高校は真面目ばっかりだったし
文化祭も学生と親だけの
こじんまりしたやつ。
なかなか盛り上がりに欠けるような
文化祭しか経験してなかったから
ここの文化祭で
騒ぎまくれるくらい
盛り上がるなんて思ってなかったから
めちゃくちゃ楽しかった。
その余韻のまま
2部の会場へ
3年生は
2部の進行もしなきゃで
まさかの俺と凪紗ちゃんが
することに…
「はぁ。緊張。」
舞台袖で出番を待つ俺は
台本持つ手の震えが止まらない。
「大丈夫。ちゃんと読み合わせの練習はしたし。自信持って!?」
凪紗ちゃんの笑顔に
俺は少しだけ落ち着きを取り戻した。
「ってかさ。写真撮られてたでしょ?葵と。」
なぜだか
ニヤニヤしながら見る凪紗ちゃん
「あぁ。マジで焦ったけどな。」
そう。
1部終了間際
クラスに入ってきた
学校専属のカメラマンさんが
無理やり俺をあいつのとこに連れて行っては2ショットを撮っていった。
アルバム用だとかなんとか…
でも
あいつの表情が
どこかぎこちなかった。
笑顔が
作ってる感満載やったし
複雑な表情の笑顔やった。
いつもなら
昔のあいつなら
どんなことがあっても
写真を撮る時は満面の笑みで
映ってた。
だからこそ
なんか違和感を感じたんだ。