ひまわりの約束
「…てかさ。」
「ん?どしたん?」
「…日向とはどうなんよっ?」
「…っふぇっ!?」
あたしはびっくりして
変な声が出た。
「同じクラスなんやけん。ねぇ…何かしら進展してないと?」
「進展って…」
…特に目立った進展はない。
けど…
『…なぁ。俺、葵ちゃんが好きだ。』
夏休みに入る前
文化祭中に
赤崎くんに告げられた告白
あたしの頭の中に
重く響いていた。
「…ふぅん。この子に告白されたわけ。」
「…うん。」
「で。どうすんの?」
さらっとお茶を飲みながら言う美香。
さっきまで涙ぐんでたんにぃ…
「…正直、
日向と進展なんかしてないよ。
無視されなくなった程度。
これじゃどれだけ時間あっても
足んないって。」
「…あいつ。
どうしちゃったんだかね。
あの頃はあんな
デレデレだったんにー。」
「…多分
あたしが
こんな風に変わったように
日向も変わったんだと思う。
この6年で」
高校デビューのために
髪も茶髪に染めたし
メイクも濃くして
つけまもバサバサで
ギャルみたいにしてた。
もちろん今は落ち着いた方だけど
学校が辛かった中学時代みたいに
ならないようにしたあたし
多分日向から見たら
あのころとは違うと思ったんだろう…