恋の定義
結局、一年ぐらい経った後、私は彼とは別拠点になり、本社へ異動した。
最後まであまり仲良くはなれなかったので、当時の彼の印象が深く残ったままだった。
同じ拠点では無くなり、彼の3分間スピーチが聞けなくなったことは、少し残念だった。
その後、私はずっと営業を続けていたし、彼は技術職より、現場のマネジメントを中心に行うようになっていた。
顧客が異なるので、一緒に客先に行くことは無かったし、たまに電話で案件について相談するレベルのやり取りだった。
そこから、また何年か経って、私はさらに東京へ異動となる。
その頃は、ほぼ彼とは接点が無かった。けれど、私が異動した半年後ぐらいに、彼が頻繁に東京出張にくることになった。
理由は、彼が東京の現場のマネージャーとして、チームを統括することになったからだ。
そこから、彼の人物像が大きく変わることとなる。