Je te aime ~愛しき人よ永遠に~


ハッと目が覚めると、外は薄明かるくなっていた。
時計を見ると朝方の4時過ぎ。
ヘッドホンからは音楽がずっと流れていた。
私はヘッドホンを外し、ソッとベランダへ出る扉を開けて足だけベランダに出して、煙草に火を付けた。


朝靄の中静かな朝方が私は好きだった。
静かで、空気が澄んでて、朝陽が昇るほんの少し前の数分。
澄んだ空気とタバコの煙を吸い込みゆっくりと吐き出す。


火を消して学校へ行く支度をして、早めに家を出た。
私の通う学校は都内の私立の女子高だった。
可もなく不可もない大して面白くもなかった。


そこの普通科だった。
一応進学組に入ってはいたが、進学考えるより、今はバイトの事で頭が一杯だった。
学校はバイトは禁止だったが、校則は緩い方で建前上の禁止事項だった。



今回のバイトで私はバイクの免許とバイクが欲しかったのだ。
学校の放送室が私の私室みたいに使っていて、お昼の時間は私の選曲で音楽を流していた。
これが以外と評判は良かった。


私は音楽ならクラッシックからJ-POP、何でも聴いていたので、その日の気分で音楽をかけていた。


昼食を食べながらバイクの専門紙を読んでいると、ドアをノックする音がした。
私はドアを開けると、先生が入ってきて私に言った。

『今日の選曲なかなか良かったよ。所で、今日は進学テストがあることを放送しておいてくれ。』


私は雑誌から顔を上げて、返事をした。




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