Je te aime ~愛しき人よ永遠に~
『ただいま~。』私とナーちゃんが声をかけながら部屋に入った。
部屋にはアテイ君がベッドに寄り掛かってコタツに入ってテレビを観ていた。
私はアテイ君の隣に座って、ナーちゃんはアテイ君の反対側に座った。


3人でテレビを観ながらくだらない話で盛り上がった。


今ちゃんと文がやって来た。
私は文の顔がまともに見れなかった。
私は文に隠し事をしてしまった。
文に見抜かれてしまうかと怖かった。


それに、文が来たならもうナーちゃんが独りぼっちになる事は無いから家に帰ると立ち上がると、アテイ君が声をかけた。


『送ろうか?』


私は何時もの口調で答えた。
『大丈夫だよ。またね。』


1人になりたかったから。
玄関で靴を履いていると文がスッと現れた。
私は振り返った。


文は何も言わない。
私は何も言えなかった。


沈黙が2人を包んでいる。
文が口を開いた。
『またね。』


私はハッと文の目を見た。
全部見抜かれた!

『うん。』

それだけ言うのが精一杯で私は表に出た。
アテイ君の家が見えなくなった頃、涙が止まらなかった。

壊れちゃうのかな・・・。
文はどうするのだろう・・・。

私はどうすれば良い?

色んな事がゴチャゴチャと心を掻き乱して、とうとう私は道端で立ち止まり声を出して泣いた。


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