Je te aime ~愛しき人よ永遠に~
『まさか・・・文との間の子供?』
ナーちゃんは直ぐに答えなかった。
肘をついて外を眺めていた。
私はその行動で全てを察した。
なんて事を・・・。
文を騙したんだ。
文は無責任な事はしない。
だから、ナーちゃんはその性格をよく見抜いてそこを利用した!
私は落ち着こうと震える手で再びタバコに火を付けて煙を深く吸ってゆっくり吐き出した。
ナーちゃんは外を眺めながら再び口を開いた。
『アタシさ、マトモな男って文しか居ないから、文にしか言えなかった。そしたら・・・』
『分かってる!』
私はナーちゃんの言葉を遮った。
ナーちゃんの周りの男達がどんな男達か私は知っている。
だから文に全部頼るしか無かった。
それに一応文はナーちゃんの《彼氏》と言うことになっている。
私の頬を伝ってテーブルの上に涙が落ちた。
ポツリ、ポツリ涙が落ちた。