Je te aime ~愛しき人よ永遠に~
ナーちゃんと行動を共にするうちに私は行動範囲が飛躍的に広くなった。
ある日見知らぬ駅に連れてこられた。


比較的大きな駅の側の一角のビルの6階にワンフロアビリヤード場の場所についた。
そこは、遊び感覚的なビリヤード場でキューも安物。テーブルも安いものが設置されていたが、ワンフロアなのでかなり広い。
テーブルの間隔が広いので、キューが隣とぶつかる事は無い。


ナーちゃんが受付を終えて私に声をかけた。
『もう来てるみたい。』

私は『は?』と言った。
ナーちゃんから何も聞いてなかった。
と言うか肝心な事は何時も後に聞かされるのだ。

『奈穂子!』フロアの奥からナーちゃんの名前を呼ぶ声がした。
私達は声の主の方を向いた。


早足で駆け寄る男の子が向かって来たのだ。


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