Je te aime ~愛しき人よ永遠に~
真実と事実と偽り
私と文はあの頃の気持ちをお互い話し始めた。

『私、文が好きだった。それは今も変わっていない。』


『俺もだよ。』



私はその言葉に驚いて聞き返した。
『だって、文にはナーちゃんがいたでしょう?』


文は静かに話し始めた。
『付き合っていたのはそんな長い間では無かったよ。ただ、俺には責任があったから・・・。』



『じゃあ、一緒に居たのはあの事の責任だけだったの?』



『そうだね。』



『文が責任を感じる事が無いんだよ。』


文が不信そうな声で私の言葉に聞き返した。
『どういう事?』



私はゆっくりとそしてハッキリと言った。

『相手は文じゃなかった。2回とも、ナーちゃんの嘘だったって事。』



文が言葉を失ったのを感じた。
そして、私達は二人共ナーちゃんによって弄ばれた事を知った。




電話を切って、私は声を出して泣いた。





私達は同じ想いだった。
それを感じながらもナーちゃんによって引き裂かれていた。


文は責任を負う事ない事実を知った。




たった1人のために運命は大きく変わってしまった。





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