君がくれた約束

電話を切り溜め息をつくと、私は又悲しくなって泣いた…。


その時だった。


私しか居ないはずの部屋の中で、若い男の声がしたんだ。



「あのさ、感傷に浸っている所悪いんだけど、お腹空いたんだけど」



私の頭の中は、軽くパニックを起こす…。



「誰…?」


「やっぱり覚えてないんだ?これ…」



そう言って若い男は、
゛僕を拾って下さい゛
と書かれた段ボールを見せた。



「それが何…?」


「だからさ、これだよ」



男は段ボールを被って、
サンドイッチマンの格好をしたんだ。



< 10 / 436 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop