君がくれた約束
顔を上げるとミナちゃんが立っていた。
「あっ、こんにちは」
「こんにちは」
「今からシュウと会うの?」
「それが電話が繋がらなくて…。今日シュウくん、誕生日なのに誰か他の人と会ってるのかなぁ…」
寂しそうにミナちゃんが言った。
シュウ、今日誕生日だったの?
「あっ、今日シュウ体調悪そうだったから…寝てるんじゃないかな?」
私は寂しそうな顔をしたミナちゃんが可哀想になって、
咄嗟に嘘を付いた。
「そうなんですか?」
「うん。家に行ってみたら?」