君がくれた約束

早川さんと、早川さんのご両親とタクシーに乗ると、早川さんのご両親が行き先を告げた。



「○○ホテル迄お願いします」



○○ホテルって…。


私の誕生日にシュウと一緒に行った…あのホテル?


私はズキンと胸が痛んだ。



「どうした?倫子」


「ううん。何でもない…です」



シュウは今日誕生日なのに、まだ1人で居るのかなぁ…。


でも、今はダメ。
帰れないよ…。


ホテルが近付くと、私の気持ちは更に落ち着かなくなった。


早川さんの声も、
早川さんのご両親の声も…。



遠く聞こえる……。


< 199 / 436 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop