君がくれた約束

電話を切ると私は、その場に座り込んで人目も気にしないで泣いた。


行きたいけど動けないんだ



「倫…子?」



涙でグシャグシャになった顔を上げると、
そこには早川さんが立っていた。



「どうした?」



…何て言えばいい?


私は首を横に振るしか出来なかった。



「ちゃんと話してごらん?大丈夫だから…」



「…シュウが、…シュウが刺されて命が危ないってっ…!」



私は又、涙が一気に溢れ出して、それ以上喋れなかった。



「…いいよ。行って来いよ…」


「この前も途中で抜け出したんだよっ…?でもシュウが心配なの…」


「…俺がちゃんと話しとくから、行って来いよ」


< 236 / 436 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop