君がくれた約束
シュウは眠そうな目を擦りながら、少し笑うと言った。
「遅かったんだね。残業?」
「ん?うんっ。シュウこそどうしたの?」
三上さんと一緒に居た事が、
まるで悪い事をしてしまった気がして、アルコールの臭いの事なんて忘れて、思わず嘘を付いた。
「昨日の事がちょっと気になってたし、少し時間が出来たから」
「そっか…。上がるでしょ?」
「うん」
部屋に入るとシュウが言った。
「思ったより元気そうで良かった」
「…そう?」
「うん。いつもそんな感じだったらいいのに」
シュウはそう言って笑ったけど、私は笑えなかった。