君がくれた約束
それからシュウと連絡が取れない日が続き、
土曜日の夜、母親から電話が鳴った。
「もしもし」
「倫子?」
「うん」
「あのね、やっぱり明日そっちに行くってお父さんが言い出したんだけど…」
「分かった」
「大丈夫?用事があるなら又にするけど」
母親が気を使ってくれるのが分かる…。
でも先延ばしにしても、いつかはちゃんと話さないといけない。
「ううん、大丈夫だよ」
「そう?じゃあ、明日行くから」
電話を切ると、シュウの部屋に入ってシュウの匂いを探した。