君がくれた約束
「うん、大丈夫」
恋愛以外の時間を上手く作れている気になっていた私は、
母親の言葉を余り気にしなかった。
私は恋愛にどっぷり浸かって、周りが見えなくなるって、
私が1番知っていたのに……。
「じゃあ倫子、久し振りに一緒に御飯作らない?」
「そうだね」
何年振りかに母親と一緒に作った料理は、
私が普段作らない料理で、久し振りに食べると懐かしくてホッとした。
楽しい時間はあっという間に過ぎるんだ…。
「じゃあね。倫子」
「うん」
「ちゃんとするんだぞ」
「うん。気を付けて帰ってね」