君がくれた約束
「…何を?」
シュウのその言葉に、
頭の中が真っ白になった…。
「俺さ、いつ日本に帰れるか分からないし、倫子さん待たせるのが1番辛いんだ。だから、あの約束…無かった事にしない…?」
「…や…だ」
こんなの冗談に決まってる。
意地悪なシュウの事だから、私が1人でちゃんとシュウの事を待てるか、試してるだけだよね?
私は涙が水のように溢れて、嗚咽を漏らした。
「だからさ…倫子さんの事、そうやって苦しめたくないんだよ!!」
いつも冷静なシュウが初めて怒鳴った事で、シュウの決意の固さを痛感する