君がくれた約束
「いい加減にしなさい!皆がどれだけ心配したと思ってるの?!バカな事して…。紗香さんが見付けなかったら、どうなってたと思ってるの?!」
こんな時、父親より母親の方が強いんだ…。
そんなどうでもいい事を考えていた。
「紗香が見付けたの…?余計な事しないでよ」
そう言った瞬間、
母親の手が私の頬を思い切り叩いた。
何で自分がそんな事を言ったのか解らない。
ただ、殴られたかっただけなのかもしれない。
「今、何月何日…?」
「…5月23日よ」
疲れきった顔で母親が答えた。