君がくれた約束
紗香と三上さんが帰ると、父親が言った。
「もう会社を辞めさせて、家に連れて帰るからな」
「私…帰んないよ…」
だって、シュウが迎えに来るかもしれない。
「ダメだ。お前だってニュースを見ただろ?だからこんなバカな事を…したんだろ…?」
ニュース…?
あの映像が鮮明に頭の中で甦る
その瞬間、鼓動と呼吸が早くなって私は嘔吐した。
母親が看護師を呼び、処置して貰うと今度は母親が言った。
「お母さんも、今回ばかりはお父さんと同じ意見よ。こんな状態で倫子に1人暮らしなんてさせられない」