君がくれた約束
約束の日
私は入院してから3ヶ月、
なかなか御飯を食べる事が出来なくて、退院が随分と遅れた。
そしてやっと来た退院の日―
「倫子、行くわよ?」
会計が終わり、母親が言った。
私は広いロビーにある鏡を見ていた。
数ヶ月前とは違う私…。
色白で、すっかり痩せてしまって、生気の無い顔をした女が、
私をジッと見ていた。
「ほら、倫子。三上さんが車で待ってるから急いで」
「…三上さん?」
「今日はお父さんが来れないから、三上さんがわざわざ休みを取って送ってくれるって言ったでしょ?」
「何処に?」