君がくれた約束

私は全力疾走をして、
ドアが閉まりかけた電車に無理矢理乗り込んだ。


セーフ…。


息を切らす私を、同じ年くらいの男がジッと見ていた。


何?
化粧が変とか…?
頭がボサボサとか…?
それにしても見すぎだよ!


男は私の方に近付いて来た。


もしかして…。
一目惚れとか?


何だか急に胸がドキドキして来た…。


すると男は私の目の前迄来て、小声で言った。



「スカート…上がってる」



スカート?


見るとスカートがドアに挟まってズリ上がっている……。



私は死ぬほど恥ずかしくて、何も言えずに俯いた。



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