スケッチブックに描くもの
「うーん。冷たいか微妙だけど、食べるよね? エクレア?」
「うん。いただきます」
と私は手を差し出す。
私の手にエクレア乗せながら佐伯君は言う。
「僕に教科書を貸した後に廊下を走ってたけど……」
エクレア袋を開けてさっきの謎解きをする。
「佐伯君の隣D組にもさらに階段を挟んだ隣のB組にも今日地学はあった。なかったのはうちのクラスだけ。なのに、佐伯君はわざわざ一番遠いそして今日地学のない私のクラスに借りにきた。時間割はクラスを覗けばすぐに見えて確認できる。なのに、なぜA組に借りに来たの?」
「鏡野アリスが教科書を置きっぱなしにしてると思ったから」
「え!?」
「朝すれ違った時。鞄が軽すぎると思ったから、時間割を見て、置きっぱなしにしてることを思い出して、地学を借りること思いついたんだ」
朝ってあの時声をかけたから。
「クラスに行ったら君寝てるから、違う子が教科書を持ってきたら困ると思って焦ったよ」
あ、あの時私、爆睡してた。
「そう」
「予想してたんだろ? だから確認した」
「うん。いただきます」
と私は手を差し出す。
私の手にエクレア乗せながら佐伯君は言う。
「僕に教科書を貸した後に廊下を走ってたけど……」
エクレア袋を開けてさっきの謎解きをする。
「佐伯君の隣D組にもさらに階段を挟んだ隣のB組にも今日地学はあった。なかったのはうちのクラスだけ。なのに、佐伯君はわざわざ一番遠いそして今日地学のない私のクラスに借りにきた。時間割はクラスを覗けばすぐに見えて確認できる。なのに、なぜA組に借りに来たの?」
「鏡野アリスが教科書を置きっぱなしにしてると思ったから」
「え!?」
「朝すれ違った時。鞄が軽すぎると思ったから、時間割を見て、置きっぱなしにしてることを思い出して、地学を借りること思いついたんだ」
朝ってあの時声をかけたから。
「クラスに行ったら君寝てるから、違う子が教科書を持ってきたら困ると思って焦ったよ」
あ、あの時私、爆睡してた。
「そう」
「予想してたんだろ? だから確認した」