スケッチブックに描くもの
制服が夏服に変わり夏っぽい日や梅雨だなと思える日々がやってきた。
窓から外をみる。風がない。暑い部屋の空気から逃れてるけど効果はない。
「よう、恋する乙女。何か悩んでるのかい?」
莉子さん口調がおっさんになってるよ。
「暑いだけよー」
「そうか、そうか。暑いんだね。まだまだ暑いね」
私は振り向き訂正する。
「それじゃなくて気温の話。いちいちそういう解釈しないで」
「なによー。佐々木先輩の帽子を借りてたって聞いたから、心配したんだから」
「あれは帽子を忘れて……っていつの話よ」
「気をつけなさいよ。あんたはボケっとしてるから。佐々木先輩ファン多いから恨み買うよ」
なんで佐々木先輩のファンから恨み買うのよ。買う理由がわかんない。
「ねえ、なんで佐々木先輩なのよ。涼じゃなくて」
「佐伯君にはファンがつきそうになったときにはアリスと付き合ってたじゃない。だからまあ、影ながら恨んでいるかも、だけど付き合ってるからね。文句言いようがない。でも!二股なら言えるじゃない!?」
「ないない。二股ってのもないし、佐々木部長もない。って莉子が一番知ってるじゃない!」
莉子の高らかな笑い声。
「そうよね。あのアリスがもう1か月以上?付き合ってるなんてねえ。佐伯君は何をしたんだか」
「う」
そう、一週間も付き合えなかった私と涼の付き合いは続いてる。相変わらずの天然に振り回されているけど、楽しい毎日だった。絵は完成し、今度はキャンバスを持ち出してテニスコートで描いてる。もうあからさまに涼の事を描いてるんだけどね。
窓から外をみる。風がない。暑い部屋の空気から逃れてるけど効果はない。
「よう、恋する乙女。何か悩んでるのかい?」
莉子さん口調がおっさんになってるよ。
「暑いだけよー」
「そうか、そうか。暑いんだね。まだまだ暑いね」
私は振り向き訂正する。
「それじゃなくて気温の話。いちいちそういう解釈しないで」
「なによー。佐々木先輩の帽子を借りてたって聞いたから、心配したんだから」
「あれは帽子を忘れて……っていつの話よ」
「気をつけなさいよ。あんたはボケっとしてるから。佐々木先輩ファン多いから恨み買うよ」
なんで佐々木先輩のファンから恨み買うのよ。買う理由がわかんない。
「ねえ、なんで佐々木先輩なのよ。涼じゃなくて」
「佐伯君にはファンがつきそうになったときにはアリスと付き合ってたじゃない。だからまあ、影ながら恨んでいるかも、だけど付き合ってるからね。文句言いようがない。でも!二股なら言えるじゃない!?」
「ないない。二股ってのもないし、佐々木部長もない。って莉子が一番知ってるじゃない!」
莉子の高らかな笑い声。
「そうよね。あのアリスがもう1か月以上?付き合ってるなんてねえ。佐伯君は何をしたんだか」
「う」
そう、一週間も付き合えなかった私と涼の付き合いは続いてる。相変わらずの天然に振り回されているけど、楽しい毎日だった。絵は完成し、今度はキャンバスを持ち出してテニスコートで描いてる。もうあからさまに涼の事を描いてるんだけどね。