スケッチブックに描くもの
「なあ、ちょっと見せて。スケッチブック」
「えー。まあ、いいけど辛口な批評はやめてよ!」
「わかったって」

 スケッチブックを取り出して、涼に渡す。それからスケッチブックの絵を見ては話をしてそのうち別の話題になって行く。涼と話を続ける。いつまでもこの時間が続けばいいのに。

「じゃあ。な!」
「うん」

 うちの前でいつもの様に別れた。

「ただいまー」

 部屋に入りカバンを置いて思い出した。
 あ、スケッチブック! もう! 涼が持って行ったんだ。
 まあ、いいか。明日返してもらえるし。


< 52 / 64 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop