ぶきような想い
「なんでこんなに手が傷だらけなの?」
シオンの手を包みながら問いかける
ごまかさないで欲しいから
「あ〜…んまぁ色々とな」
ごまかすなんて許さない
ジッと見つめ続けていると観念したようにフッと笑う
そしてバツが悪そうな顔をして話し出す
「お前と喧嘩したとき俺八つ当たりしただろ?
その時から春ともギクシャクしてたんだよ
好きなら好きって言えよってな」
そ、そんなことがあったんだ…
なんかちょっと…嬉しいかもっ
「でもそれは結構前じゃん?」
「ああ。
んで、お前と仲直りする時アイス屋に行くって言われて行かないって言ったら
春が我慢できなくなって殴り合いになったんだよ」
は、春くんが!?
意外すぎる
「もし春に負けたら行って仲直りして告れって約束でな。俺なら負けないって思ってたんだけど、春が不意を付いてきて負けたんだよ」
そ、そんな…
なんでそんなに…
そんなの!!
「う、嬉しいじゃんっ!」
私は思わずシオンに抱きついてしまう